骨粗鬆症はカルシウム不足が原因

骨の老化は更年期以降の全ての女性に起こります。女性ホルモンのエストロゲンの低下によって骨量が減少し、骨がスカスカになります。これが進行すると、骨粗鬆症になります。

毎日の食事でカルシウムを摂取

骨は、毎日入れ替わっています。古くなった骨は壊され、そこに新しい骨がつくられています。この骨の破壊と再生のバランスがとれていれば、骨量は変わらず健康な状態を維持できます。しかし、このバランスが崩れて骨の破壊(骨吸収)に再生が追い付かないと、骨量が減少していきます。

エストロゲンはこの骨の代謝に深く関係しており、骨吸収を抑制して骨密度を高める働きがあります。また近年、エストロゲンが骨を壊す細胞の自然死を促し、その数や寿命を調整していることもわかってきました。

更年期以降の女性は、そのエストロゲンが急激に減少してしまうので、骨の破壊が急激に進み、骨がもろくなってしまうのです。骨量が急速に減少するのは、閉経周辺期から8年くらいです。その後は、加齢によって引き続き緩やかに減少していきます。エストロゲンの影響を受けない男性は、骨量の急激な低下はなく、骨粗鬆症になる人は女性の5分の1程度です。したがって、骨粗鬆症は更年期以降の女性に特有の病気と言えます。

骨粗鬆症で最も注意が必要なのは、転倒です。転んだ時に、手やお尻をついて、骨折してしまうのです。骨折しやすいのは、腕の付け根、足の付け根、手首などです。また、背骨も骨折しやすく、胸椎や腰椎の変形や圧迫骨折などにより、背骨がだんだん曲がってきて、背も小さくなってきます。

骨折の場所で一番怖いのは、足の付け根(大腿部頸部)の骨折です。手術後のリハビリがうまくいかないと、そのまま歩けなくなり、寝たきりに繋がってしまいます。脚の付け根の骨折は、寝たきりの原因として、脳血管障害(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血)に次いで多くなっています。

骨粗鬆症の予防は、成人を迎えるまでに十分な量のカルシウムを摂取し、運動をしてピーク時の骨の量(=ピークボーンマス)を高くしておくことです。そして、急激に骨量が減少する閉経周辺期もカルシウムを採って積極的に運動することです。この時期のHRT(ホルモン補充療法)も有効で、急激な骨密度の低下を食い止めて、その後の骨折を予防する効果があるとされています。